音質、画質、操作性、バッテリー、その他付加機能・・・どれをとっても文句をつけられません。唯一つ気になるとすれば、歌詞表示可能なはずなのにそれができないということです。いろいろ調べて試行錯誤したのですがどうしてもできませんでした。洋楽ばかり聴く自分にとって、そこはちょっとイタイところでした。
音質については、良いとか悪いとかいうよりも、非常に細かい音質設定が可能で、自在に変化させることができます。
・高域補完 『MPエンハンス』(オンorオフ)
特に再生可能帯域の広いイヤホンなどではオンとオフでは大きな差が感じられます。オンにした方が、明らかに高音が煌びやかな感じになります。
・低域拡張 『マッハ3バス』(1〜10)
これのためにCOWONのプレーヤーを買ってもいいと言えるかもしれません。私は重低音で有名なIE20XBというイヤホンを愛用していますが、それとこの機能の組み合わせは素晴らしいですね。7以上になると、もはや、下手なスピーカーよりずっとドスの利いた重低音を出力してくれます。
・音を鮮明にする(?) 『BBE』(1〜10)
これは少し曲者な感じがしないでもありません。確かに入れると音が鮮明な感じになるのですが、入れすぎると、特にボーカルなどの中域の音が引っ込んでしまって、ドンシャリになってしまいます。自分は普段2ぐらいに低く設定しています。
・サラウンド機能 『3Dサラウンド』(1〜10)
高めに設定すると、聞きなれた音場を大きく変えてしまうので違和感を感じますが、2chスピーカーなどにつないで聞くと結構なサラウンド感を得られます。しかし、音場の狭いイヤホンなどではほとんど不要といえます。
・「?」な機能 『ステレオエンハンス』(1〜6)
COWONの製品の中でもD2にのみ搭載されている機能です。これも上と同じく音場に変化を加えるものになりますが、3Dサラウンドに比べてあまり変化がないような気がします。変化についても分かり辛く、好みによって設定するのが良いかと思います。
・何よりも 『5バンド可変イコライザー』
上位機種だと10バンドなんてのもありますが、これは5バンド―すなわち5本のバーしか上下できない―でも個々のバーが示す音域を変化させることが可能です。たとえば左端の低音用のバーなら80〜175Hzの間で段階的に変化させることができます。また、2、3、4本目のバーはそのバーが影響を与える幅を標準、ワイドの2段階に調整可能です。ここまで詳細に設定できるのはオーディオオタクや専門家には涙モノなんですが、一般人にはまったく必要ないですね(笑)。
・その他
再生速度を変化させたり(50%〜150%)、左右で音量を変えたり(−20〜+20)もできますが、特殊な用途用です。
以上のように音質設定の多様性の高さでは右に出るものはないでしょう。音の嗜好というのは人それぞれあると思いますが、COWONのプレーヤーなら必ず自分にとって最適な音と出会えることができると思います。
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