囚人のジレンマ
囚人のジレンマという言葉をご存知でしょうか?
硬い言葉でいうと「個々が合理的に動いても全体としては非合理的なな振る舞いをすること」
例でいうと、たとえばA店のスーパーマーケットが客寄せのために生活必需品の牛乳をやパン、トイレットペーパなんでもいい、それを安く売ったとします。
すると隣町のB点のスーパーマーケットも客を奪われまいと同じ商品を安く売ります。
2店はともに利益を上げるのが目的であり商品を安くするのは合理的です。なにも牛乳を10,000円で売るような非合理的なことはしません。
けれども2店は共に商品をお互いの利益よりも優先に値下げしていくでしょう。結果両方ともほとんど利益はなくなり共倒れする可能性があります。2店は合理的に動いたにもかかわらず全体では非合理的です。
このようなことはMP3は起こっています。
MP3の普及でよりたくさんの人たちが以前にもましてファイル交換ソフトの使用によって音楽ファイルをダウンロードできるようになり、CDは売れなくなってしまいました。
個々はより安いほうがいいので(違法ではあるが)音楽をダウンロードしたり、レンタルショップで安く借りたり(これは違法ではない)、音楽配信で手に入れたりしています。
しかし音楽業界全体では利益が減り、これはアーティストの受け入れ枠を少なくし、質の低下につながる。う~ん非合理的である
アメリカではさらに深刻化しており大手レコード会社がすでにつぶれています。
ちなみに、よく家電量販店で「他店よりも安い場合はおっしゃってください」とあるがこれは単に客をひきつける目的以外に囚人のジレンマによる共倒れを防ぐためです。
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